ポートレート写真の顔レタッチと言えばPhotoshopが有名ですが、なかなかさじ加減が難しくうまくレタッチをするのは至難の技です。
完璧な変形加工はPhotoshopの方が優勢ですが、実は変形加工を伴わない修正に関しては写真の現像ソフトであるCapture One Pro 12の方がやりやすかったりします。
そこで今回はCapture One Pro 12を使ったレタッチテクニックを紹介します。
修正項目は、
- 頬骨
- ほうれい線
- 頬のテカリ
です。
Capture One ProはAdobe Lightroomに比べ、デフォルトでの写真の発色が綺麗だと感じていますので、ポートレート向きですね。
Capture One Proでのレタッチはかなり違和感がなく仕上がりますので、オススメです。
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ポートレートレタッチには写真現像ソフトのCapture One Proを使おう

写真はぱくたそさんからダウンロードしました、レタッチの練習に最適ですね〜
頬骨レタッチにはCapture One Proの修正ブラシを使います。
Capture Oneには3つ修正ツールがありまして
- スポット除去…おもにホクロやニキビなど”点”のものを消す。作業スピードが早い
- クローンブラシ…”面”の複製をする機能、例えば飛ぶ鳥を増やしたりできる
- 修正ブラシ…”面”の修正をする機能、外科の皮膚移植をイメージすればわかりやすい
今回は、修正ブラシのみを使います。
Capture One Pro 12の修正ブラシは、
- 1発書きのPhotoshopと違い、後からも細かく調整できる
- 現像ソフトなのにレイヤー機能があり整理ができる
- 修正のかかり具合をスライダーでコントロールできる
- Lightroomより動作が軽い、時短になる
- 修正箇所にかなり違和感がない
等のメリットがあります。
なお、ペンタブレットがありますと作業効率が段違いにあがりますので、ペンタブの導入を推奨します。
ブラシのサイズ変更を本当によく行いますので、ダイヤル付きのペンタブレットを使用しましょう。
ダイヤルをくるくると回せばブラシサイズが変わりますので、作業効率がめちゃくちゃあがります。
工程1:修正ブラシ機能の場所
修正ブラシの場所はレイヤーパネルの中にあります。
実は”修正ブラシ”というブラシが単体であるわけではなく、作ったレイヤーの種類によってブラシの機能が分かれていきます。
右下の「+」ボタンを長押ししてみてください。
すると、
- 新規レイヤー
- 新規塗りつぶしレイヤー
- 新規クローンレイヤー
- 新規修正レイヤー
という項目が出てくると思います。
ここで選んだレイヤーの種類によって、ブラシが持つ機能が変わるということですね。
工程2:新規修正レイヤーを作る
「+」ボタン長押しで、「新規修正レイヤー」選びます。
レイヤー一覧に「リペア レイヤー 1」と表示され、右側に絆創膏マークが出ていればOKです。
ちなみに、左上のタブからいつでも調整・クローン・修正レイヤーに切り替えることができます。
レイヤーを削除する場合は「−」ボタンです。
工程3:ブラシを選ぶ
「+」ボタンの左側にあるアイコンがブラシになります。
長押しをすると、
- マスクを描く…ブラシツール
- マスクを消す…消しゴムツール
- リニアグラデーションマスクを描く
- 円形グラデーションマスクを描く
と出てきます。
今回は、「マスクを描く」と「マスクを消す」を使います。
なお、ショートカットを覚えるかで作業速度が激変しますので、ショートカットはメモしてでも覚えましょう。
- マスクを描くのショートカット…B
- マスクを消すのショートカット…E
- マスク表示のオンオフ…M
マスク表示は慣れるまでMキーで手動でオンオフをしたほうが良いでしょう。
工程4:ブラシで描く
ブラシを選んでマスクを描くのですが、その前にブラシ設定の項目の解説をします。
- サイズ…ブラシの描ける範囲
- 硬さ…ブラシの輪郭のくっきりさ、0が輪郭が淡く、100がくっきりする
- 不透明度…ブラシの透明度なのですが、不透明度は均一に透明になる
- フロー…流量のことですが、現実のブラシのように中心部分はそれなりに濃く、周辺にかけて透明度があがる
- エアーブラシ…チェックを入れると、ブラシで描く際にクリック長押しで、インクが濃く、周囲に広がる動作をするようになる
- 筆圧を有効にする…ペンタブレットの筆圧に対応する、筆圧に応じてブラシサイズが変わる
- オートマスク…マスクを描く際に自動で輪郭を検出しはみ出さないようにする
- リンク ブラシと消しゴム設定…チェックを入れると、ブラシモード、消しゴムモードで共通のブラシ設定で動くようになる
ブラシのサイズのショートカットは、
- 縮小…[
- 拡大…]
ですのでぜひ覚えましょう。
では、ブラシを選んで実際に描いてみます。
頬骨の凹んでいる部分をブラシで塗ります。
後で微調整するため、この段階ではざっくりで大丈夫です。
塗ったのに何も表示されない場合は、Mキーでマスクを表示させましょう。
するとマスクをした部分に、どこかの肌パターンが乗っていると思います。
この写真の例では、オレンジ丸の部分に白丸周辺の肌パターンが乗っています。
だいたい初期設定では位置が悪く、今回では耳の下の産毛が頬に乗ってますね。
工程5:肌パターンを動かす
先ほど出てきた、オレンジ丸と白丸のうち、白丸の方をドラッグして動かすことで、マスクに乗るパターンを動かすことができます。
完璧でなくてよいので、肌のつながりが良い部分を探し、白丸を移動させましょう。
そして次がPhotoshopとLightroomに勝る神機能だと思っているところなんですが、「レイヤーの不透明度」を調整します。
このレイヤーの不透明度のスライダーを調整することで、マスクに乗っている肌パターンを馴染ませることができます。
1回できれいに馴染むこともあれば、そうでないこともありますので、半分が馴染めば良しとします。
この段階でもブラシや消しゴム機能が使えますので、適宜使用します。
ちなみに頬骨の下半分は馴染んでいませんね。
工程6:追加で肌パターンを乗せる
先ほどの頬骨の下部分の馴染んでいない部分を調整するために、新規修正レイヤーを作ります。
やり方は、前行程と全く同じです。
この繰り返しを行い、頬のテカリやほうれい線の部分に新規修正レイヤーを作って行きます。
ポートレートレタッチでCapture One ProがPhotoshopより優れている点
上の写真は頬のテカリとほうれい線なども消した完成形です。
最終的にはPhotoshopの方ができることの幅は広いので、Photoshopも必須ではあるんです。
ただ、Capture One Pro 12の「レイヤーの不透明度」は、Photoshopでのレイヤーの不透明度とは違い、ちゃんと馴染ませてくれるというところが素晴らしいのです。
肌がグラデーションの連続でポートレートレタッチでは難しい場所になりますので、Capture One Pro 12でぜひ楽をしてください。
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