「そもそもレタッチがいらない写真を撮れよ」というのは置いておいて、必ずしも理想的な環境で撮影できなかった場合の救済策を紹介します。
PhotoshopでもLightroomでもCapture Oneでも ”部分的” にレタッチ(明るさや色を変える)をする場合は、その部分に選択範囲(マスク)を作る必要があり、そのマスクを描く作業に一番時間がかかるため、いかにマスクを早く描けるかが時短ポイントとなります。
写真編集といえばPhotoshop、Lightroomが有名ですが、マスクを早く描く点に置いてはCapture Oneの方が優秀ですので、今回はCapture One Pro 20 の神機能「リファインマスク」の機能を紹介します。
ステップ1、背景を調整する

サンプルはストックフォトで4000円以上稼いでる写真です。
桜の花が入っているビル背景が条件だったため、ビルは直射が当たって明るすぎるし、人物は完璧に陰に入っていますが、採用することにしました。
まず、背景のビルを寒色系にホワイトバランスを設定し、露出設定で暗くし白飛びを押さえます。
この調整は画像全体にかかっているため、人物も青く更に暗くなっています。 次に、人物のみに選択範囲(マスク)を描き、人物のみの明るさを調整していきます。
ステップ2、人物部分の選択範囲(マスク)を描く

赤枠の部分からレイヤーを追加し、そのレイヤー上で人物のマスクを描きます。
ブラシで塗るだけなのですが、ペンタブがあったほうが作業は早いです。
Capture One pro 20の場合、輪郭付近の塗りは雑で大丈夫です。
LightroomやPhotoshopでは精密に描く必要があるため、時間がかかります。
ステップ3、Capture One Pro 20の神機能「リファインマスク」を使う

レイヤーパネルの「…」から「リファインマスク」を選択します。
リファインマスクは雑に描いたマスクに対して、付近の輪郭を抽出してくれる神機能です。
さらに輪郭の強度も調整できるため、グラデーションがかった繊細なマスク設定が簡単に行なえます。

このリファインマスクの汎用性は高く、歯のホワイトニング、白目の充血除去、茶髪を黒髪に、日焼け跡の境目除去、うっ血で色が違う肌など、部分的な明るさと色調整で行えるレタッチに使えます。
シミ・シワを目立たなく処理(消すと違和感が出るため)、メイク代わりにも使えてしまえます。
ステップ4、マスクを描いたレイヤーに色調補正をかける

マスクを描き終わったら、マスクがかかっているレイヤーのホワイトバランスを暖色に、露出をぐっとあげて明るく、ハイライトも持ち上げメリハリうをつけて終了です。
このように慣れると数分でできてしまいます。
理想的な環境で撮影できないけど写真をどうしても活かしたい人にはおすすめです。
