夏に写真撮影をするときに困るのが、日焼けとワキ汗!
コスプレ撮影やポートレート撮影のときに心当たりある方もあるんじゃないでしょうか?
日焼けをしないように気をつけたり、クーラーが無い撮影環境だったり、なかなかコントロールが難しいところですよね。
そこで、日焼けとワキ汗をレタッチする方法を伝授したいと思います。
もちろんPhotshopでも出来るのですが、色調整が簡単な現像ソフトCapture One Proで行いたいと思います。
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日焼け・ワキ汗のレタッチはCapture One Pro で楽々修正

日焼けやワキ汗のレタッチにはCapture One Proの
- 調整レイヤー
- ブラシ
- 消しゴム
の3点を使います。
Capture One Proのレイヤーやブラシの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。
それでは、順番が逆になりますが、ワキ汗のレタッチからいきましょう。
ワキ汗のレタッチにはCapture One Proの調整レイヤーを使う
写真は例によってぱくたそさんの物を使わてもらっています。
ワキ汗のレタッチ工程は調整レイヤーを使ってブラシでマスキングするだけですので、一見シンプルです。
ただし、細かなブラシの操作が必要になってきますので、ダイヤル付きのペンタブレットを用意することを推奨します。
工程1:新規レイヤーを作る
レイヤーパネルの「+」アイコンを1回クリックで新規レイヤーが作られます。
「+」ボタンを長押しした先に表示される「新規レイヤー」と同じものです。
このレイヤーが「調整レイヤー」の役割を持っています。
レイヤーの右側のアイコンが3本のスライダーになっていればOKです。
この調整レイヤー上でワキ汗部分の補正をかけていくことになります。
工程2:ブラシでマスクを描く
「+」アイコンの左にあるブラシアイコンをクリックし、ブラシモードに切り替えマスクを描いていきます。
各ブラシの役割や項目の意味は「簡単にポートレートのほうれい線・頬骨レタッチ / Capture One」をご覧ください。
まず、Mキーを押しマスクが見える状態にしておきます。
そしてワキ汗の汗ジミの部分を大まかに塗ります。
塗り終わったらMキーでマスクを非表示にしましょう。
工程3:明るさ、色味などを調整する
マスクを非表示にした状態では何も変化はありません。
レイヤーパネルで「レイヤー1」が選択されているのを確認して、「露出」パネルなどで調整しましょう。
露出パネルにある項目の意味は
- 露出…明るさ、暗さを変える機能です、白グレー黒の領域すべて動かすイメージ
- コントラスト…写真にメリハリをつける機能
- 明るさ…露出と似ているのですが、こちらはグレーのみを動かすイメージ
- 彩度…色の鮮やかさを調整する機能
となります。
今回の汗ジミは「明るさ」スライダーをメインに使います。
露出スライダーを調整し汗ジミの部分を明るくします。
だいたい近づきましたら、コントラストや彩度。ホワイトバランススライダーなども操作し、元の服の色に似せましょう。
工程4:マスクの輪郭を調整する
おおまかに色調補正が終わったところで、次に汗ジミ部分の輪郭調整に入ります。
ブラシ・消しゴムのサイズを小さくし、フローも10以下にし繊細にマスクの輪郭を描いていきます。
フローを10以下の数値にすることで、重ね塗りをしマスクを濃くしていくことができます。
マウスやタッチパネルでは難しく、ペンタブレットがあると楽にマスクを描くことができます。
工程5:ワキ汗のレタッチ完成

汗ジミの輪郭を調整したものがこちらになります。
今回JPG画像を元にレタッチを行ったので、若干輪郭が残っていますがRAWの段階でレタッチをすればさらにきれいに仕上がります。
ここで、PhotoshopでJpegを編集するのではなく、なぜCapture Oneが良いのか説明します。
なぜ、レタッチはCapture Oneが良いのか?画像のファイル形式から考える
Jpeg・TIFF・GIF・PNG・RAWなど画像ファイルの形式は色々あるのですが、写真を始めたばかりの人にとっては「Jpeg」と「RAW」が馴染み深いでしょう。
JpegとRAWには大きくこのような違いがあります。
- JPG…RGBの各色が256階調しか無い、つまり画像処理に耐えられない
- RAW…RGBの各色が4096階調もあり、かなり大胆な画像処理に耐えられる
今回のワキ汗・日焼けのレタッチのように、大胆な画像処理をする場合は、RAWの段階でレタッチができるCapture Oneの方がきれいに仕上がります。
Capture One で日焼けのレタッチをするには、調整レイヤーと輝度ブラシを使う

それでは、日焼けのレタッチを解説したいと思います。
ここではCapture One Pro 12の新機能「輝度ブラシ」を使います。
輝度ブラシとは、明るさに応じて選択範囲を自動調整してくれる機能ですね。
工程1:新規レイヤーを作る
レイヤーパネルにある「+」アイコンをクリックします。
「レイヤー1」が作成され三本線のスライダーアイコンが出ていればOKです。
次に新機能の輝度ブラシを使います。
工程2:Capture One 12の新機能、輝度ブラシを使う
正確には輝度ブラシというものはなく、調整レイヤーに「輝度範囲」を使うことを指します。
「輝度範囲」といボタンをクリックすると、調整パネルが出てくると思います。
ですが、この状態でスライドさせても、何も起こりません。
そう、すでにマスクがかかっている状態でないと機能しないんです!
調整パネルを一度閉じ、「…」アイコンのツールメニューを出します。
ここで「マスクを塗りつぶす」を選択します。
そうすると、画面全体に赤いマスクがかかった状態になると思います。
もし、何も変わらない場合はMキーでマスクを表示させましょう。
そして、改めて「輝度範囲」をクリックします。
工程5:輝度範囲を調整する
そもそも輝度範囲は何をする機能かといいますと、明るさに応じてマスクを自動的にかける機能です。
「マスクを表示」にチェックを入れ、輝度範囲の「▼と▽」を動かして見てください。
マスクの範囲が自動で動いていくと思います。
ちなみに「▲と△」でマスクの輪郭を調整できます。
半径とは、自動で抽出しているマスク範囲内でなめらかにする機能です。
感度はマスク範囲外に及んでなめらかにする機能です。
ただし、感度は半径が0の場合は機能しません。
今回は以下のように調整しました。

白背景の一部と体の一部がマスクできていませんね。
それでは、次にこのマスクをベースに手動でマスクを描いていきます。
工程6:マスクをラスタライズする
輝度範囲がかかっている状態のレイヤーにブラシでマスクを描こうとした場合、描けるところと描けないところがあると思います。
輝度範囲は自動処理で動いているため、ブラシが描ける範囲が限定されます。
- マスクがかかっていないエリア…白い(透明)範囲、ブラシで描けない
- マスクがかかっているエリア…赤い範囲、ブラシで描ける
という違いがあります。
白い(透明)範囲には描けませんので、「マスクのラスタライズ」をし、ブラシで描けるようにします。
先ほどと同じく「…」を押し、ツールメニューを出します。
そこにある「マスクをラスタライズ」をクリックします。
輝度範囲が動いているときには三本線のスライダーアイコンの隣に「☀」のようなマークが出ていたと思いますが、ラスタライズを行うと消えます。
工程7:ブラシで微調整する
ラスタライズを行うことで、手動でブラシで描けるようになりましたので、加筆修正を行います。
ブラシの硬さなどを調整し、ちょうどよい輪郭になるように調整します。
目や髪など日焼けしない部分もマスクの範囲から消してしまいましょう。
マクスが描けましたら、Mキーでマスクを非表示にします。
工程8:色調補正し、日焼けさせる
マスクを描いたレイヤーが選択されていることを確認し、露出パネルで色調補正を行っていきます。
露出、明るさ、彩度などを動かして日焼けっぽく見える設定を探してみてください。
単純な日焼けならこれで完了です。
逆に日焼けを通常の肌色に戻す場合は、明るく色調補正をしていってください。
工程9:一部だけ日焼けをコントロールする
例えば、
- 半袖で腕が日焼けして、袖の部分だけ日焼けのラインがずれている
- 日焼けで落書きをしたような加工がしたい
など、日焼けの部分をコントロールすることもできます。
やり方は、手動でマスクを描けばよいだけなんです。
これで、半袖の日焼け跡を無かったことにしたりできます。
また、コスプレなどでインナーと肌の色を合わせたい、といったことにも応用できますね。
工程10:日焼けレタッチ完成

このようにCapture One Proを使うことで、現像ソフトならではの色調調整のしやすさを保ったまま、マスクを使ったレタッチができてしまいます。
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