写真ACでの稼ぎ方、初心者はニッチジャンルから始めよう。

写真ACアカウントは作って写真の投稿をはじめたけれど、
- どんな写真を投稿すればよいかわからない
- 売れる写真がどんなものか分からない
- 売れるジャンルの見つけ方、考え方を知りたい
という方に、写真ACで月々約10万円稼ぐ筆者がお答えしたいと思います。
写真ACではランキング上位者の真似はしないように!
まず、リアルビジネスでもそうなのですが、大手と同じことをしないという考えが何より大事です。
例えば、飲食店であれば、日本全国に店舗を構えるような規模のフランチャイズがあったとすると、ぽっと出の個人飲食店はその大手に対して資金力・食材の仕入れ力・経営力、何一つ勝てる要素はないでしょう。
ですので、個人店は大手には手が出せない領域で戦う必要が出てきます。
例えば、大手より超低単価・超高単価・超地域密着・社員教育マニュアルでは実現できない接客スキルや調理スキル・度を超えた労働環境などですね。
写真ACに限らずストックフォト全体でも同じことが言えまして、既に資金力があり高い撮影スキルで活動している投稿者がいます。
ストックフォト初心者がよく取ってしまう間違った行動は、「こういうのが売れるのね」と売れている人たちの真似をしてしまうことです。
正確には、売れている人たちが手を出しているジャンルを真似るのは良いのですが、同じネタ・同じ切り口の写真を撮らないということです。
逆に撮って良い場合は、その写真に対し、絵作り・撮影スキルで勝てるという自信があるときだけです。
初心者が取るべき行動は、その人気があるジャンルの中で、先人がまだ気づいていない需要を探し出すということです。
人気のジャンルというのは、当然ライバルも多いため、すぐに飽和してしまいます。
しかも、写真クオリティが高いものが生き残っているため、投稿初心者がそうそう超えられる壁ではありません。
ですので、写真のクオリティ勝負にならないためにも、ニッチなネタ出しスキルで勝負を挑むことになります。
これでしたら、初心者でも十分食い込んでいけるのです。
このように、強者(ベテラン)に弱者(ビギナー)がどのようにして勝負を挑んでいくかという戦術を「ランチェスター戦略」と言います。
ストックフォトに限らず、仕事をする人全員に非常に役に立つ考え方ですので、一読をオススメします。
ランチェスターに関する本はたくさんあるのですが、読みやすい漫画からがいいでしょう!
すでにエステ写真が飽和しているAdobe Stockでの僕の実例です。
例えば一般にカメラマンはエステティシャンではありませんので、「エステの写真」というと「寝ている女性の背中をマッサージしているシーン」という事しか思い浮かばない人が大多数でしょう。
もちろん、その写真の需要が一番あるのは確かなんです。
だからと言って、その写真だけを撮っているようでは同じ発想のベテラン勢には勝てません。
そこで、「エステティシャン資格取得のため、スクールで勉強しているエステティシャン」などのように、人気ジャンルでありながら軸をずらしたニッチな写真を投稿したところ、問題なく売れています。
*上のタイトル画像です
そういう、そこそこ人気のニッチジャンルをたくさん持っておくのが、安定した売上に繋がります。
ただし稼ぎたいなら、やはり人気のあるジャンルから外れないように
ニッチとか差別化という言葉には非常に注意する点があります。
それは、ニッチを攻める事と、需要の無いジャンルを攻める事は全く違う!
ということです。
例えば「料理写真は需要がある!」といって、自分がランチや居酒屋で食べた料理写真を投稿するとします。
ここで、どういう人がどういう目的でその写真を欲しがるのだろうか?と一度冷静に考えましょう。
そこが人気のあるジャンルの中でも、需要のあるなしを見分けるポイントとなります。
そもそもの需要のないジャンルを選んでしまった場合、もちろんライバルはいませんが、同時に買う人も非常に少ないです。
もし、そのジャンルの写真を撮るのが大変だった場合、間違いなく時間と労力の対価としては採算が合わなくなってしまいます。
あくまで人気があるジャンルを選ぶ必要があります。
人気ジャンルであれば、ネタ出しさえうまくできれば、需要が枯れることはまず無いでしょう。
では、人気のあるジャンルとはなにか?
メンタリストDaiGo氏の著書「人を操る禁断の文章術」で出てくる「HARMの法則」を参考にするとよいです。
人間の尽きない欲望(需要)について書かれています。
Adobe Stockと写真ACに投稿をはじめたばかりの頃、グアムの観光写真を投稿していました。
元々、るるぶや地球の歩き方で旅行ガイドブックカメラマンをしていましたので、Google Mapを使ったロケハンスキルなどには自信がありました。
ですが、どれほど貴重でハイクオリティな写真を投稿しても、ほとんど売れないんですね。
結局グアムの写真に需要があまり無いからなんですが、旅費の回収はとてもじゃないですが無理でした。
反対に行きずりで撮影した、スマホを持った女性の手元の写真のほうが、お金をかけずによく売れています。
実際に写真ACで稼げるジャンルを見つける3つの方法

上記は、ランチェスター戦略に基づいた、理論上のニッチジャンルの探し方を解説しました。
この章では、実際にどのように、ジャンルや撮影方法を開拓していくのか解説します。
写真ACやストックフォトにとどまらず、フリーランスカメラマンとして生きていく方法も兼ねてますので、参考にしていただければと思います。
写真ACはお金をかけられないからこそ、身の回りのものを活かせ!
たまたま自分の好きなジャンルが人気のジャンルだった場合は、そのまま深掘りしていけば良いので話は早いです。
そうでなかった場合、一から人気ジャンルを探し出し、そのジャンルの勉強をするというのもなかなか時間がかかってしまいます。
例えば、美容ジャンルを頑張りたいんだけど、知識がまったくない、今から勉強するのもちょっとな〜という場合などですね。
これまでジャンル、ジャンルと言っていたので、美容・健康・お金などの「カテゴリ」という発想に囚われていませんか?
もう一つの大事な発想法は「ライバルが真似できない事」をするということです。
自分が、ライバルと違う状況・環境にいないか一度整理してみましょう。
例えば、
写真ACは撮影にお金をかけられないので、スーツ系の写真はだいたいリクルートスーツです。
そこでオーダースーツのモデルを撮ると、それだけでビジネス系の写真の完成度・説得力が劇的に上がります。
や、
三世帯家族を必要とするジャンルは、ほぼ全てと言ってもいいでしょう。
それぞれのジャンルの専門知識に浅くても、逆に幅広くカバーすることができます。
など。
その他、赤ちゃんがいる、ペットがいる、観葉植物がたくさんある、実家が喫茶店、など人と違った環境を活かすことで、そうそう真似ができない写真を撮ることができます。
僕の投稿写真を見ていただければ分かりますが、一般に真似ができない写真が多いと思います。
リアル店舗や企業に協力してもらって撮影しているものが多いからです。
一般的にクリエイターはクリエイター同士で集まりがちなんですが、僕は異業種交流会に行っているため、断然撮影協力をお願いできる他業種の知り合いが多いのが強みなんです。
写真ACの投稿を始めた頃、ほぼプロカメラマンはおらず、上位陣は本業デザイナーと思われる方が多かったです。
ですので、逆にリアル店舗を絡めた写真ならデザイナー陣に真似はされず、トップに入れるだろうという「ランチェスター戦略」にのっとった結果、8ヶ月で月10万円を超える結果となりました。
専門知識を活かした、掛け算で考える稼げる新ジャンルの作り方
あたり前の事ですが、元々他人より詳しい知識があるなら、それを活かしたほうが断然スムーズです。
ですが、その知識が人気ジャンルではなかった場合はどうするのか?ということですね。
おめでとうございます! そういう方は新ジャンルを開拓できる可能性があります!
ニッチなジャンルというのは、だいたい掛け算で開拓していきます。
特定の分野に詳しいのであれば、ジャンルの掛け算で深掘りをしていくのです。
例えば、お金という漠然としたジャンルがあったとして、それ単体ですともう完璧に飽和していることでしょう。
ですが、観葉植物に詳しい人がいたなら、観葉植物愛好家から見たお金という新ジャンルが生まれます。
お金×観葉植物=贈呈用観葉植物、お金をかけずに株を増やす、ベランダリフォーム、花壇づくりの費用などです。
僕には専門知識がありませんのでこの程度ですが、好きな人であればもっと出るのではないでしょうか?
ここのポイントは、ジャンルは観葉植物でありながら、テーマは人気ジャンルのお金であるという事なんです。
以前、とある脱毛サロン撮影の帰り際に、急に「脱毛サロンに通う費用」の写真というのを思いついたのですが、もちろん用意がありませんでした。
理想は、ぼかした現金を背景に2つ折りのポイントカードにスタンプを押すシーンを撮りたかったのです。
結局どうしたのかと言いますと、現金を背景に、コピー用紙に適当にシャーペンでマス目を書き、日付を書いている手元の写真を撮影しました。
我ながら写真クオリティは微妙だと思うのですが、数は少ないですが高単価のAdobe Stockで売れています。
最強のストックフォトグラファーになりたいなら、アルバイトするのがいいかも
「前職の経験を活かす」、この方法が一番強いです。
写真に限らず「元○○の」という肩書がある方たちですね。
そもそも、そのジャンルで仕事をしていた経験があるのなら、成功も失敗も、困ったことも解決策もかなりの知識とある程度の人脈が溜まっているはずです。
これは、カメラマンに限らずフリーランス全般に言えることなのですが、何の経験も人脈も無しにいきなりフリーランスになったところでライバルに勝てる要素がありません。
そういう場合は、「下請け」で「激安」で「24時間」働くという選択をせざるを得なくなります。
もちろんそういう時期も必要ですが、できれば短くしたいですよね。
前職の「経験と知識と人脈」を活かし、そのジャンルに特化した存在であるべきなんです。
僕はエステティシャンではありませんが、ホットペッパービューティーの撮影で年間約600件ほどサロンというサロンに撮影に行っていました。
そういった経験があり、その業界に関わらないと見えてこない、かなり細かい需要というのを知りました。
脱毛前のシェービング、光脱毛前の冷却ジェルの塗布、エステ前のカウンセリングシート記入、施術後のお茶、エステティシャンの研修、消毒シーンなどです。
これらは、Adobe Stockでもほぼライバルがいませんので、よく売れています。
余裕があるのならフリーランスカメラマンは写真業界以外のアルバイトをしてみるのも手です。
アルバイトを通してその業界に特化してしまうというのも、お金がもらえ、人脈が作れ、専門知識が手に入り一石三鳥です。
例えば、薬剤師であれば施設や道具なども使える可能性があるなど、環境も活かせます。
また、写真業界以外の人脈を作れば、その人達にとって撮影で頼れるのは自分だけになってしまいますので、自然とライバルがいなくなりますよ。
写真ACでの稼ぎ方まとめ

写真AC、ストックフォトに限らず言えることなのですが、初心者がベテランに打ち勝っていく方法として、
- 売れている人の真似をしない
- 人気のジャンルでのニッチを探す
- 自分がいる環境を活かす
- 専門知識を活かす
- 前職を活かす
という考え方で活動していくのがいいでしょう。
初心者のうちは頭を使っていきましょう!
PS.やはり写真を使う側になるって重要。
「この写真にはこんなタグがあったらいい」とか、「もっとこういう写真があったらいい」とかさらに色々気づかされます。