Adobe Lightroom

Adobe Lightroom Classic CC の使い方1:カタログの概念

Adobe Lightroom Classic CC

写真をRAW形式で撮影してAdobe Lightroom Classic CCで現像にチャレンジしてみたい!でも、自分に使いこなせるかわからない…
という方にAdobe Lightroom Classic CCの簡単な使い方をレクチャーしていきたいと思います。

まず、初心者がつまづくであろう「カタログ」という概念について説明します。

今回の対象者はパソコン版の「Adobe Lightroom Classic」の使い方を知りたい方です。WEB・スマホ版の「Adobe Lightroom」ではありませんので、ご注意ください。

Adobe LightroomとPhotoshopの購入を検討している方は以下の記事に無料~最安値で入手する方法をまとめましたので、ご覧ください

Adobe LightroomとPhotoshopを無料で入手する方法「体験版じゃないよ!」

Adobe Lightroom Classicのカタログの概念

Lightroomにおけるカタログとは、Lightroomで使う写真の設定値とプレビューを溜め込んでおくところと考えてください。

リアルでカタログというと百貨店カタログや通販カタログなどをイメージすると思いますが、Lightroomカタログと通販カタログを比較すると以下のような感じになります。

「写真(商品)の保管場所」

  • Lightroomカタログ…内臓だったり外付けだったりのHDD(ハードディスク)など
  • 通販カタログ…店頭ではないどこかの倉庫

「現物が見れるか」

  • Lightroomカタログ…オリジナル写真をプレビュー
  • 通販カタログ…現物は無く、写真で見る

共通点としては、Lightroomカタログも通販カタログもオリジナルの写真(商品)はどこか別のところに保管されており、その仮の情報を見ているということです。

リアルの通販カタログですと、現物を確認する事はできないのですが、Lightroomカタログではデータ上のことですので、仮の情報と言ってもオリジナルデータを見ているのとほぼ違いはありません

「カタログ上で出来ること」

  • Lightroomカタログ…露出や彩度、トリミングなどの設定値の変更、写真の情報の確認など
  • 通販カタログ…商品情報の確認、注文の手続きなど

ここでのLightroomカタログで出来る各設定値の変更は、Lightroomカタログのプレビュー上での事です。オリジナルの写真に直接変更を加えているわけではありません。これを「非破壊編集」といいます。

逆に「破壊編集」はどう言うものかといいますと、Photoshopなどのペイントソフトで直接オリジナル写真を読み込み、変更を加えて上書き保存してしまう状態です。これだと基本的には作業前の状態に戻れなくなってしまいます。

この「破壊編集」の形式が一般的に頭に浮かぶシンプルな編集方法だと思います。

カタログ形式を採用している現像ソフト(Adobe Lightroomなど)を利用するメリット

ではなぜシンプルな編集方法ではなく、カタログというややこしい概念を導入しているのでしょうか?

メリットを3つにまとめてみました。

  • 現像ソフトの動作が速い
  • オリジナル写真を持ち運ぶ必要がない
  • オリジナルの写真は無傷のまま

それでは、それぞれを詳しく見ていきましょう。

現像ソフトの動作が速い

このカタログ形式を採用している現像ソフトはキビキビと動作が速い傾向にあります。

例えば、とあるメーカーの商品を「1000点見たいから用意して」と言ったとすると、商品を準備し運んでくるのにものすごく手間と時間がかかると思います。展示スペースも必要になるでしょう。

仮に、この1000点のカタログが用意されていれば、本物の商品ではないにしろ、大体の情報を1冊で見ることが出来ます。もちろん手間も時間も場所も必要ないでしょう。

これと同じことがAdobe Lightroomでも言えます。

Adobe Lightroom上で扱うのは、オリジナル写真のプレビューデータになりますので、オリジナルの写真を直接読み込み編集ということはしません。読み込むのはファイルサイズが小さいプレビューデータと設定値のみになりますので動作が速いということになります。

逆にカメラメーカーの純正現像ソフトは、1枚の写真そのものにカメラ独自の設定ファイルを埋め込んでいます。現像ソフト上でも1枚1枚その設定値を読み込まなければならず、動作が非常に遅くなってしまうわけです。

オリジナル写真を持ち運ぶ必要がない

これは、Adobe Lightroom上で設定を変える必要がありますが、Adobe Lightroom上でプレビューデータを作ってしまえばオリジナルの写真が必要になるのは特殊な機能を除き最後の「書き出し」の時のみとなります。

これは、HDD容量が少ないノートパソコンなどを使い、出先で作業をする場合に役に立ちます。自宅のHDDにオリジナルの写真は保存しておき、ノートパソコン上では軽いプレビューデータを用い、写真のセレクト・露出補正などの簡単な処理をしてしまえます。

上記の「現像ソフトの動作の早さ」と組み合わせると、ウェディングや子供、イベントの撮影など1回で大量に撮影するジャンルの人には、Adobe Lightroomなどカタログ形式を採用している現像ソフトは無くてはならないものとなります。

オリジナル写真は無傷のまま

先程の「破壊編集」「非破壊編集」でも話した通り、オリジナル写真には変更を加えないため、オリジナル写真は無傷のままで保存できます。

これは、Adobe LightroomやCapture Oneなどカタログ形式の現像ソフトを複数使う場合に便利です。

また、Adobe Lightroom上で1枚の写真に対していくつかの現像設定を試してみたくなった場合、いくつ複製してもプレビューデータしか増えないためHDDの圧迫を抑えることができます。

Adobe Lightroomのカタログの概念まとめ

以上、Adobe Lightroomのカタログの概念をまとめますと、

  • Adobe Lightroomはソフト上で直接写真を編集してはいない
  • それは、1枚1枚に直接編集をしていると、ソフトの動作が非常に遅くなるため
  • オリジナル写真のプレビューデータや各設定値を保管しているのがカタログ

ということになります。